第757回『西都市・西都原ひめ蛍を守る会』2023/6/3放送
唐突ですが、皆さんがホタルを見たのはいつですか?
少し前まで、各地で飛び交っているその様をご覧になった方も少なくないと思います。
では、そのホタルをどこでご覧になられましたか?
水辺近くで…とおっしゃる方がほとんどだと思います。
今月は西都市のひめ蛍を特集しますが、あえて時期を外しての紹介です。それは、ひめ蛍が絶滅しないための知識を、一人でも多くの皆さんにお伝えしたかったからです。
お話は、西都原ひめ蛍を守る会会長 吉野順子さんと、宮崎野生動物研究会の串間研之先生です。

10年ほど前、吉野さんは御陵墓から流れてくるホタルの光を目の当たりにし、鑑賞会を開きました。が、調べていくほど保護活動の必要性を感じられたそうです。

保護活動もボランティアだけでは限界があります。行政との協力のもと、活動の輪も広がっていくのです。

西都原御陵墓は宮内庁管轄。この森にひめ蛍が生息していることが分かったのが2020年。宮崎野生動物研究会の串間先生の調査で明確になったのです。

2022年9月の台風被害で、御陵墓周辺の木々が倒木に遭いました。それによって森の奥が正面から見えるようになったんです。
野生動物研究会の串間先生にひめ蛍についてお聞きしました。
「ホタルは世界で2000種類ほどいるといわれていますが、実はほとんどが陸生のもので、水生のホタルは世界で5種類ほどしかいません。その内ゲンジボタルとヘイケボタルが含まれます。日本はそれだけ水辺の環境が整っているということになります。ひめ蛍は陸生で森に生息しているんですが、その姿を見るには手つかずの森の中、道なき道を行く感じなんで、夜わざわざ見に行くことはないですよね。ただ、今回の西都原のような平地で駐車場もあるような場所は、全国でもないんじゃないですか?守る会から連絡があった時、すぐ危機を感じましたが…」

真っ暗な森の中に生息するひめ蛍。人工的な光はもってのほか、月の明かりも嫌うのです。なぜならばホタルが生きるため。
串間先生「ひめ蛍はゲンジボタルの1/3くらいの大きさで、飛びながら光っているのはオスだけです。メスもわずかに光りますが、本当にかすかに光るだけです。そのかすかな光をオスが見つけるために、一切の明かりがあるとダメなんです。メスを見つけられず交尾が出来ない。交尾が出来ないと…絶滅してしまいますよね。メスは産卵後3日で死んでしまいますし、一度に50個ほどしか産卵できません。オスも1週間程度ですかね。また幼虫から成虫になるまで、落ち葉や土の中で2年暮らします。なので冬でも落葉しない木々が必要だし、餌となる陸生の巻貝を食べて生きています。この巻貝は腐葉土化した落ち葉をエサにしています。なので、風通しがよく見晴らしのいい場所だとダメなんです」

西都原御陵墓の森でひめ蛍が見られる。その情報はSNSで一気に拡散され、全国からカメラマンがその貴重なショットを撮るために来るようになったそうです。

守る会の会員、小田さんのショット。カメラマンの皆さんも保護活動に協力的で、お手伝いされる方々も増えているそうです。

2018年に結成された守る会の会員は40名ほど。ただ実働は10名程度だそうです。昨年で助成金も終了し、現在は活動資金も会の自力のみ。

写真中央は会長の吉野順子さん。右は宮崎野生動物研究会の串間先生。ホタルの生態系を知ることから保全活動は始まります。
『西都原ひめ蛍を守る会』では会員募集されています。
FacebookやInstagramで検索されてください。
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